主演:わらじハンバーグ

助演:赤ネギ、ニンジン、アスパラガス、イエローアイコ
友情出演:サンキストオレンジ、キウイ、クリムゾン
妻用。娘用。

大学1年生夏休み前の夕方、一人暮らしの四畳半で、さあ飯を食おうかと箸を持ったところ。ピンポーンと。出る間も無く友人が入り込んできた。ナニナニ〜飯か〜と小さなちゃぶ台を覗き込み。「おまえ、わらじ食ってんのか⁉️」と。友人が誰だったか覚えていないが、そのシーンだけは鮮明に焼き付いている。ハンバーグが喰いたくなり、スーパーで材料を仕入れてきて、小分けにするのがめんどくさかったので、500gのひき肉で1枚の大判ハンバーグをまさに喰らい付こうとしていたその時だった。長辺30cmはあったかと。

高校生までは、料理なんてやったこともない。その必要も無かった。しかし、大学生で上京し、限られた予算で腹一杯飯を喰うには、自分で作るのが一番だと知る。麻雀で負けが込み、予算を食い尽くした時には近所のパン屋で耳を買ってきて砂糖をまぶしてフライパンで炒って食べたものだ。二斤分の大袋に目一杯入って50円だったような。腹は膨れたけど、すぐ飽きるのが難。

大学生活もこなれてくると、喫茶店のカウンターに入りバイトをすると、まかない飯がタダで食えることを知る。夕方から朝までの夜勤バイトでは私一人、その喫茶店メニューを全て作って、運んで皿洗いもした。勝つと換金できるポーカーゲームや当時流行っていたインベーダーゲームのTV台が置かれた怪しい店だ。河野洋平似の店長にはいろんなことを教わった。ハンバーグを焼いた残りの肉汁にウスターソース、ケチャップ、マヨネーズを投入しフライパンをあおり混ぜ肉塊にかける。ほーと感心した。いつしか肉汁ソースはマイレシピに。キュウリの端っこをちょっと切り、切り口をクルクルと擦り付けている姿もよく覚えている。私も未だにそのくせが抜けない。バブル到来前夜の良い時代のお話し。さあ、今日はわらじハンバーグだ。もちろん私用もある。肉汁ソースもある。

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